pipegram

PIPEGRAM STORY

パイプが持っている可能性を再発見。

パイプが持っている可能性を再発見。

2013年10月、東京都内のものづくり中小企業とデザイナーとが恊働することを目的にしたコンペティション「東京ビジネス
デザインアワード」にて、パイプの精密加工で世界トップクラスの技術を持つ武州工業株式会社とプロダクトデザインを中心
に幅広く活動するデザイナーの小関隆一氏が出会いから始まりました。
「普段は馴染みがあるようでなかなか無い、パイプという素材。これが主役となるプロダクトは可能なのでは?」
「パイプである以上必ず存在する穴。その穴を利用してパイプ同士をつなげられるのでは?」
「パイプをつなげて立体を作る行為は、もしかしたらシンプルである一方でかなりの深みがあるのでは?」
「精密な加工技術と武州工業ならではの優れた生産体制によって、優しい素材でもあるアルミを使用したオリジナリティの
高い製品ができるのでは?」

小関氏がさまざまな仮定を立て、試行錯誤を重ねた結果パイプグラムのアイデアが徐々に鮮明になり、かたちとなっていき
ました。「パイプを使って、広く社会的にものづくりに関わる」という発想は、はからずも武州工業の掲げていた理念とも一
致。その取り組みは高く評価され、同コンペティションの最優秀賞にも選出、2014年グッドデザイン賞も受賞しています。
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子供達が自らの手でものを作る機会を創出すること。

子供達が自らの手でものを作る機会を創出すること。

武州工業ではかねてから自社のものづくりの技術を何かのかたちで社会に還元することができないか、あるいはものづくり
のメーカーとして次の世代にものづくりの醍醐味を伝えることができないかと考え巡らせていました。
そんな折、タイミング良く目に飛び込んできた小関氏による「パイプグラム」の提案には、高度なパイプの曲げ技術加工を活
かした上で知育玩具の新しい可能性が既に取り込まれていたのです。自分達の手で次世代の子供達が手を使ってものを作
る機会を創出すること。創造力を育む知育玩具を自社製品として提案していくこと。ものづくりに携わるメーカーとして、パ
イプグラムにはそのような社会的な意義があると考え、プロダクトの開発を着手。皆様のお手元にお届けできるよう体制を
築き、整えていきました。

シンプルな行為の中からたくさんの発見を。

シンプルな行為の中からたくさんの発見を。

「パイプ」で「描く」という意味から名付けられた「パイプグラム」。パイプのような線の素材を自由にフレンドリーに扱えるよ
うにすることで、形の成り立ちや構造を体感しながら学習するのに最適な知育玩具となります。「線」で立体を表現したり
扱ったりする行為は実はとても基本的なことでもあり、例えば3Dモデリングのワイヤーフレームなどは線で立体物を極限ま
でシンプルに表現したものです。また実際の建造物、日本建築などに見られる柱梁の構造も線の素材だけで構成され、さら
には美意識のようなものまでも存在しています。ものづくりのミニマムな要素を抽出しプロダクトとして手で触れられるもの
にしたのがパイプグラム。手で作る楽しさ、新しく発見する楽しさを知るきっかけとなれたらと願っています。

武州工業株式会社

武州工業株式会社

東京都青梅市にて、特にパイプ加工に特化したものづくりを行う。独自の生産・技術ノウハウを保有し、1952年より自動車/医療機器メーカーに向け月産100万本の部品供給。
日本の全自動車メーカーにとどまらずアメリカ、ドイツ、イタリア、フランスの自動車メーカーでも採用され、医療機器分野においても精密光学機器メーカーへ部品を供給、最先端医療の現場にて世界中で使用されている。
世界中のものづくりの企業から、高い技術力と確かな品質が賞賛されている。
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小関隆一

小関隆一

1998年よりI.D.K.デザイン研究所に在籍し喜多俊之氏に師事。
2011年RKDS設立
ジャンルの境界を越えた幅広いデザイン /アートディレクションを行ない、包括的なデザイン提案やブランド戦略を実践。可能性を具現化する取り組みに携わるる。
グッドデザイン賞、iFデザイン賞など受賞多数。
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